月見る月はこの月の月

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今宵は「中秋の名月」 『月々に月見る月は多けれど 月見る月はこの月の月』 (詠み人知らず) 毎月満月はあるけれど今日の満月が一番だというこの句。 この秋の月が好まれたのはなぜだろう。 大半の人が従事していたであろう農業。 一年を通して朝から晩まで休むことのない大変な労働だ。 日々せわしなく、ゆっくりと空を見上げる心の余裕は なかったのではないだろうか。 秋になり無事収穫を迎えた喜びと安堵と感謝の思いが 人々の顔を上(月)へと向かせたのではと 想像するのである。 『雨に向かひて月を恋ひ』も『なほあはれ』ではあるが、 今年は晴れ予報。 『隈なき』月を心からめでたい。(令和ニ年十月一日)